Disclosure Award 2017(適時開示アワード 2017)

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適時開示アワード2017 4位

獲得ポイント:27pt

ノミネート番号:8

銘柄コード:6397郷鉄工所
[PDF] 追加調査に対する第三者委員会の中間報告書受領に関するお知らせ
手形乱発 ハコ・オブ・ザ・イヤー

今年8月に、有報延長承認後の提出期限の経過後8営業日以内に有価証券報告書の提出ができなかったことから無事、上場廃止となった当社は、日々の適時開示情報のタイトルに「借入」の文字が乱発するほどに、資金繰りに壊滅的に窮したエンディングを迎えた。

本年の当社はその独創的な開示資料と、破滅的なガバナンスで、数少ない適時開示ファンを魅了し続けたため、ノミネート対象の開示書類を1つに絞ることが難しかったが、上場廃止見込みが濃厚となる直前に出た、この第三者委員会の中間報告書に魅力が詰まっていると認定された。

上場廃止までの1~2年間の当社の資金調達は、金融機関でない事業会社や個人から、超低金利時代もどこ吹く風の高金利(+借入手数料)で行われており、会社側はその人質として貸し手向けに多額の当社の手形を振り出しておきながら、貸し手とはこれらの手形を「銀行に持ち込まない」と約束しているので、担保ではないと主張していた。

そして、そのバラ撒かれた手形の管理もままならぬさまがよく現れているのが、当報告書における「借入目的の支払手形詐取案件」の項。
当社の取締役だった「田中氏」によると、k氏なる人物から、郷鉄工所振出の手形を利用した資金調達について説明を受け、紹介された「l氏及びm氏なる人物」らに田中氏が合計2億円の手形を振り出したところ持ち逃げされたという。

田中氏は別のa氏及びb氏にこれら「手形の取戻しを依頼」したところ、「最終的に手形を取り戻すことができたが、b氏に対する謝礼として合計で2,000万円」の小切手を支払っていたと主張。手形や小切手の取扱いの乱雑さが端的に現れている事件であった。

結果的に上場廃止が決まった後には、これらの乱発手形も無事「銀行に持ち込まれ」、2度目の不渡りとなった。

投票者のコメント:

「手形の乱発楽しかったですけど、もう見れないと思うと寂しいです。」(まゆずみ君 さん)

「どっかの元アレな人や煽り屋などが跋扈した挙句、株主に実害があった上にこの内容ですから、エンディングロールには最適な開示でしたかと」(匿名凍死組合 さん)


適時開示アワード2017 最終結果