Disclosure Award 2020(適時開示アワード 2020)

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適時開示アワード2020 最終結果

 「適時開示アワード」実行委員会は、今年「最も人々の記憶に残った適時開示情報」に、株式会社 Nuts (7612、上場廃止) による「一時会計監査人からの通知に関するお知らせ」を選定しました。

 「適時開示アワード」は過去1年間に開示されたすべての適時開示情報等の中から、不特定多数による投票により「最も人々の記憶に残った適時開示情報等」を選定する、今年度で8度目の開催となるイベントです。

 最多票を獲得した株式会社 Nuts による「一時会計監査人からの通知に関するお知らせ」は、帳簿上で8億円あるはずだった現金が、当時の監査法人による実査で実際は50万円しか確認されなかったという空バコ会社が、監査報酬の支払いを出来なかったために契約解除の通知を受けたという前代未聞の適時開示です。

 選者からは、「会社のすべてがウソだった」、「残念銘柄の末路としてショボくて笑えた」など、コロナ禍をシンプルな失笑の渦に引き込む作品との評価でシュール票を獲得していきました。

 次点は株式会社ジャパンディスプレイ (6740) による「第三者調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」でした。

 こちらは昨年当時に経理・管理統括部長であったA氏からの当社の不正告発を受けて設置された第三者委員会による調査報告書です。

結果的にはこの調査の結果、過去において100億円規模の架空在庫計上や費用や損失の先送り等を含む11項目の不適切会計処理が判明していますが、歴代の経営陣から会計不正の指示を受けたと主張していたA氏は調査報告前に自殺しており、欠席調査を終えた第三者委員会は不正会計について「上位者への忖度その他の理由から、A氏自らが主導したもの」と結論づけています。

報告書を読んだ選者によると、第三者委員会自体にこそ「忖度」がはたらいたのではないかとするコメントが寄せられました。

 今年の「適時開示アワード」は2019年12月から2020年11月に開示された適時開示情報を対象とし、第1フェーズで14社の適時開示を公募により選定。最終投票の結果、43名から9票を獲得した、株式会社 Nuts「一時会計監査人からの通知に関するお知らせ」を大賞と選定しました。




同点の場合、選者コメント数の多い順、1位投票の多い順(これらを総合して「熱量の高い順」)にランキングを作成しました。


なお、同アワードの2019年度の最終結果はこちらでご覧いただけます。

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