6541 グレイステクノロジー:特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ
— 空き缶 (@akikankeri) 2022年11月20日
既に上場廃止となった会社だが、その契機となった不正な売上計上等を調査した報告書。
創業者を筆頭に追い詰められ狂っていく経営陣、拙いガバナンス。台詞も多く何処か人情噺さも感じるもの。
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既に上場廃止となった会社だが、その契機となった架空売上の計上等を調査した報告書。
2021年に創業者が鬼籍に入った頃には業績が落ちはじめ、遂には粉飾が発覚した。
蓋を開けてみれば上場前から売上は前倒し計上されており、その回収も追いつかず、結果的には会長以下経営陣が売上の架空計上をフルバックアップ。発覚直前期の架空売上の割合は50%を超えており、「成長企業」と評価されていた姿は完全に幻であった。
機関投資家に対する自らのコミットメント、成長をこだわるあまりの行き過ぎた目標設定や、現場への強すぎるプレッシャーで「成長企業としての虚栄」を維持しようとするあまり、伝説のシニアコミュ事件よろしく売掛金の残高確認状はきっちり取引先から回収。
さらにこれら架空売掛金の回収には役職員が上場で得ていた株式売却益(個人マネー)をその原資とするなど、およそ上場企業とは思えない自転車操業を行っていた。(なお、当該入金額は各自が退職時に会長から和解金名目で返還されるというこちらも酷い有様。)
報告書には名ゼリフも多く入っており、虚栄を維持するための現場への恫喝めいた経営陣からのプレッシャー、企業の成長を見せかけるための創業者の苦悩なども克明に記録され、ただの不正に関する報告書のみならず、創業者をはじめとして経営陣が狂っていく過程も読み取ることができる。
何か外面ばっかりこう作ってしまってきてるな。大企業なんですかね(笑)。中小企業としてやってた、つまり上場する前にやってたいい部分も、全然とんと見えないです。
もう本当に冗談抜きで寝ても覚めても俺上場してからさあ、数字のことばっかり。もう上がるまでこんなに数字ごりごりごりごり考えたり、追いかけたりってなかったわ。めちゃくちゃしんどい。
無理な上場とは、かくも人も組織も狂わせるのか。
「創業者を筆頭に追い詰められ狂っていく経営陣、拙いガバナンス。台詞も多く何処か人情噺さも感じる」(空き缶 さん)
「これのせいで監査手続が増えるから。」(匿名さん)